「先輩、いいモンがありますぜ」
声をかけたのは、ハリケンブルーのバストを揉みしだくことのもそっちのけにして、なりゆきをみまもっていたロンゲの男だった。
「ほう――」
バンダナは顔をあげ、会心の笑みを浮かべた。
手を伸ばす。
ハリケンジャーの背中の鞘からスラリと抜き取ったのは、愛用の忍者刀だ。
――ハ、ハヤテ丸。
ハリケンブルーは息を呑んだ。
この、対ジャカンジャ戦のために鍛え抜いた名刀の切れ味を、シノビスーツで試したことなど、もちろんない。
後ろ手に椅子に縛りつけられたハリケンブルーの、左右に広げた両膝の奥。
バンダナは、股間の青いレオタードを、糊付けを剥がすように摘みあげた。
肘を、思いきり引いた形で、ハヤテ丸の刃先を当てる。
(え……?)
さながら熱したナイフをバターに押しつけたようだった。レオタードの股布は、苦もなく両断され、クルッと縮こまるように丸まった。
「こりゃ、いいや」
つづいてバンダナは、網ストッキングのパンティ部に手をかけた。防刃用のメッシュのタイツも、ハヤテ丸の切れ味にはひとたまりもなく、股間の部分に大穴をあけられてしまう。
「へっへっへっ。どうやら、あと一枚らしいな」
声をかけられて、ハリケンブルーは全身に力を入れていた自分に気がついた。
「――や、やめなさい」
「あれ? 声が震えてるんじゃないか? ハリケンブルー」
「あんたたち、こんなことをして……」
メッシュの穴から覗きだしているのは、光沢のある白銀のボディスーツだ。
極薄の伸縮素材で、ムンと悩ましい恥丘のふくらみが、そのままのかたちで浮かびあがっているところは、さながら液状のラテックスをスプレーで噴きつけたようだった。
「さあて、こんなかには何が入っているのかな」
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